北米の住宅建築の歴史
- リフォーム情報
当時、会社の研修で3週間ほどロスアンゼルス、ラスベガス、シアトルを視察で回りました。
アメリカでは、年に1度、NAHB(National Association of Home Builders)が開催され、
住宅建築の見本市として視察しました。
新しい建材・工法や設計ソフトが全米から集められ、4日間開催されていたと思います。
北米の住宅建築の歴史は浅く、200年ぐらいです。
元々、豊富な針葉樹を活用し、2×4工法が開発させました。
簡単に言うと、プラス・プラスの考え方の工法です。(詳細はまたの機会で。)
他方、日本の在来工法は、プラスとマイナスの組み合わせの工法です。
いわゆる、臍(ほぞ)と臍穴の組み合わせで造られます。
バランス感覚に優れた日本人独特の工法で、1500年程の歴史の中で洗練されて来ました。
詳しくお話すると長くなりますので割愛します。
そして、不動産の考え方も日本のそれとは少し違います。
彼ら(欧米)は、自分のステイタスで家を住み替える文化があります。
よって、彼らは家を高額で売却したいと考える為、維持管理を自分たちで行います。
日本では土地だけを不動産と考えますが、彼らは家も不動産と考えます。
日本の家は消耗品と考える為、消費税もかかります。(涙)
(土地には消費税がかかりません。)
その為、アメリカのホームセンターには何でも揃っています。
窓・ドアや屋根材。外壁材等も販売しています。
IKEA、カインズ、ハンズマンを一つにして、LIXILやTOTOも一緒にした感じです。
素人でも交換やアップグレードが容易に出来る設計で建材が揃うサポート体制も確立されています。
欧米の映画やホームドラマでは、土曜日は家族で出かけて、
日曜日は家の修繕(ペンキ塗り、芝刈り等)をするシーンが見られます。
つまり、彼らは土地に執着心が無く、
その場所・場所でどう暮らすかにフォーカスされています。
どうゆう事かと言うと、「こう暮らしたいからここに住みたい。」というアプローチになります。
ステイタスが上がり、こう暮らしたいから、ここに住みたい。という考え方です。
彼らの土地に対する価値観の多くは「眺望」に有ります。
これは車社会だという所も有るのかもしれません。
また、家に対する価値観は新築よりも中古住宅にある様です。
50年、100年経過した家が新築よりも、しばしば高値で取引されたりします。
どうゆう事かと言うと、新築は来年メンテナンスが発生するかもしれないが、
中古住宅は前述の様に十分に手入れをされている為、安心して暮らせる。
という考え方です。
いずれにしても、当時20代の私にはすべてが刺激的で興味深かったです。
完璧に建築にハマりました。
当時の会社は無くなってしまいましたが、今でも感謝をしています。
仕事や顧客に対するアプローチにも影響を与えたと思います。
(私見と諸説で構成された気楽なブログです。)